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守りますあなたと家族のお口の健康 甲賀湖南歯科医師会

会長ご挨拶

歯とお口の健康目標として1989年に「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」8020運動が開始され、当初は達成している高齢者(75歳以上)は10人に1人も満たしていない状況でした。しかしながら、国民の歯の健康対する意識も高まり2016年に発表された歯科疾患実態調査の結果では半数以上の方々が達成することができました。同じ2016年の厚生労働省の調査によると、むし歯を持つ人の割合は、25~34歳90%以上、35~44歳では99%に上ります。むし歯と並ぶ2大疾患である歯周病が20歳台を含めた多くの世代で増加しており、特に歯周病がある程度進んでいる目安とされる「4㎜以上の歯周ポケット(歯と歯肉の境目の隙間)を持つ人」が増加し35~44歳では42.6%と半数近くに迫ってます。また、2015年国民健康・栄養調査によると食事中に「左右両方奥歯でしっかり噛みしめられない」と答えた人が30歳代で23.9%でした。実際に食生活も変わり咀嚼力が弱くなり口腔機能の低下も心配され、今後の課題として、学校歯科健診を受けなくなる20歳代以降の定期的な歯科健診をどうのように行うかが考えられます。

一方で日本は急速に高齢化社会へと向かっています。高齢化に伴って栄養状態が悪化すると体の抵抗力が減弱するので感染症が問題となります。口腔との関連で言えば誤飲性肺炎が増加していることから口腔ケアの重要性が社会的にも認知されるようになりました。また糖尿病があると歯周病が進行しやすくなり、歯周病が重症化すると糖尿病を悪化させることも解ってきました。糖尿病の患者様の健康を守るために、かかりつけの医師・歯科医・薬剤師が連携していけるシステムつくりを、甲賀市の三師会で進めていきたいと考えています。

歯周病は歯を失う最大の要因ですが、糖尿病以外に、心筋梗塞・心内膜炎・低体重児出産・早産等多くの病気に関わっていることが解かってきました。 また、歯を失い入れ歯を使用していない人は、歯が20本以上のこっていたり、入れ歯により嚙み合わせが回復している人と比較して認知症の発症リスクが高くなると言われてます。

 「オーラルフレイル」をご存知でしょうか。オーラルフレイルとは、「Oral」と「Frailty」を合わせた造語であり、「口のフレイル」という意味です。 お口に関するささいな衰えを放置したり、適切な対応を行わないままにしたりすることで、口腔機能が徐々に低下し、食べる機能の障害、さらには心身の機能の低下まで繋がる負の連鎖が生じてしまうことに対して警鐘を鳴らした概念です。

小学校の歯科保健指導・食育指導でよく噛むことの効用として『ひみこの歯がいーぜ』という標語が用いられてきました。「ひ肥満予防」「み味覚の発達」「こ言葉の発音がはっきり」「の脳の発達」「は歯の病気を防ぐ」「がガンの予防」「い胃腸の働きを促進」「ぜ全身の体力向上」があるということで、頭文字を連ねてできた標語です。

この標語内容がオーラルフレイル予防・対策につながります。「歯の喪失予防」のためのムシ歯予防対策は当然今後も継続することは重要であり、歯周病対策も重要となります。同時に嚙み砕く(咀嚼)・飲み込む(嚥下)などの「口腔機能の維持」することが『健康寿命の延伸』に繋がりますので、市民の皆様が今後ライフステージに応じた継続的な歯科健診・歯科治療が受けられるように甲賀湖南歯科医師会は甲賀市の事業に協力し地域住民の皆様の健康に寄り添っていきたいと考えています。

甲賀湖南歯科医師会 冨山佳寿人

滋賀県歯科医師会
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